かぶ1000さんから学ぶバリュー株投資#5

本日もかぶ1000さんの本から勉強します。

 

●下降トレンドの銘柄に宝の山が眠るケース

ローソク足を活用したバリュー投資の方法として、徐々にローソク足が短くなっている下降トレンド銘柄があります。このローソク足の長さは「ボラティリティ」といって、リスクの大きさを表しますが、徐々にローソク足が短くなってきているということは、売りも収まっており、大きく損をする可能性が低い状態を意味します。

 

神戸製鋼所>※恣意的に切り取っています

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神戸製鋼所の月足チャートですが、2015年の大暴落や2017年の暴落に対して、少しずつローソク足が短くなっているのが分かります。これが「底」のサインなんですね。このような下がる余地の少ない銘柄は、戻ったときのリバウンド力が大きいのが魅力的です。

 

●「横」「縦」「市場」の比較で割安度を評価

横の比較とは、現時点での他企業との比較。異なる業種間や同じ業種内で比べます。もちろんセクターが異なれば標準的なPERも変わるので注意。また成熟産業のPERは低く、成長産業のPERは高いことが多いため、セクターが異なるPERを単純に比較するのは危険です。

続いて必要なのは同じ銘柄での縦の比較。これは過去から遡ったその銘柄特有の評価です。横の比較でPERが低かったとしても同じ銘柄における過去のPERに対してどうなのか分析する必要があります。

例えば、PERが下がり見かけ上割安になった場合、縦の比較をすると以下の2ケースがあります。

企業Aの株価が1000円で、EPSが100円だとすると、PERは10倍。この企業のPERが5倍に下がったとき、以下のケースが考えられます。

ケース1)株価が500円に半減。EPSは100円のまま

ケース2)株価は1000円のまま。EPSが200円に増加

この場合、狙うのはケース2となります。

 

●「のれん」について

成長企業Xの純資産は10億円だが、100億円で買収されることがある。この差し引き90億円は買収企業の純資産額と買収価格の差額として計上される「のれん代」となります。のれんは業績が悪化した場合、減損対象となるため、「業績悪化」+「のレン減損」のダブルの悪材料が連動して襲うリスクもあります。

なお、成熟企業Xの純資産が100億円で、10億円で買収できたとき、その差額の90億円は「負ののれん代」として計上される。